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ベリッシモ・フランチェスコが、「タケサンフーズ 企画開発室主任」福井 隆二氏に出会った。

 
  タケサンフーズ
企画開発室主任
福井 隆二
タケサンフーズ株式会社
住所 小豆郡小豆島町苗羽甲2211
TEL 0879-82-1151
FAX 0879-82-3363
http://homepage2.nifty.com/takesan-foods/
   
釜の中に入れているのは秘伝のタレが入った調味料。調味料の中にはおいしい島醤油がたっぷり。あたりに甘辛い匂いが広がる。   釜の湯がわいたら細切り昆布を投入し、サッと色がかわったらOK。ただちにゆで上がったばかりの昆布をザルにあげる。   釜のふたの間からこっそりのぞき見。調味料に浸かった昆布がぐつぐついっていた。職人さんは昆布の色艶を確認しながら、約1時間半かけてじっくりと炊きあげる。
 

醤油作りの本場で生まれた小豆島佃煮

 
日本には白いご飯と相性のいい食べ物が多い。「佃煮」もそう。タケサンフーズは小豆島一老舗の佃煮メーカー。福井隆二さんいわく「佃煮は醤油の産地である小豆島だからこそ生まれた食」とのこと。戦後まもなく、創業者の武部吉次氏が島の醤油を活用した新たな食をと考え、芋のつるを炊いて味付けした佃煮を造ったのが小豆島佃煮の始まりらしい。タケサンフーズは小豆島佃煮発祥の地だ。
  工場では職人さんが大きな釜を前にテキパキと動いている。造っているのは昆布の佃煮。長年、継ぎ足しながら使ってきた秘伝のタレに醤油や砂糖などの調味料を加えたもので味付けをする。職人さんは「いつもどおりの味、歯ごたえ、色艶になるように造るだけ」と簡単に言うけど、実はそれこそが熟練の技。釜を見つめる真剣なまなざしが老舗の味を守っているんだと思った。
明るく、広々とした工場内には巨大な釜がずらり。1つの釜で120sの佃煮ができるそう。職人さんの多くはこの道30年を超えるベテランぞろい。微妙な調整でいつもどおりのタケサンの味に仕上げる
   
仕入れた昆布は再度、幅や厚みによって人の手で細かく分けられ、どんな佃煮に使用するか決められていく。あらゆる場面で丁寧で厳しいチェックが行われている。   こちらは瓶詰のライン。最近、人気急上昇中のしょうがの佃煮が次々できあがっていく。昔ながらの甘辛い佃煮だけでなく、消費者のニーズや流行に応じた新製品も開発されているそう。   これは角切の昆布佃煮用に昆布をカットする機械。あれ?よく見ると正方形ではなく長方形だ。実は昆布は炊き上げると少しふくらむため、それを考慮した上で長方形にカットしておく。なるほど!
 

最高級素材を厳選、安心、安全な佃煮がいっぱい

 
タケサンフーズで造られる佃煮は、自然そのままの味なので、秘伝のタレや調味料、職人の技に加え、素材の良さも重要だ。「昆布は幅が広く、厚みのある北海道産のもの。のりは天草地方産の岩のりというように、いずれもいい素材を厳選して使用しています」と福井さん。安心、安全は食の基本。無添加佃煮にこだわる姿勢はさすがだ。
  佃煮にも味の流行があるそうで、「最近は健康を意識する方が多いため、醤油控えめの佃煮も増えています」。一番人気は昆布だろうと思いきや、返ってきた答えは「しょうがの佃煮」。体を温め、免疫力を高めると言われるショウガブームが背景にあるんだろう。昆布やショウガの他にも小魚やふき、牛肉などの佃煮も発見。「佃煮」という食にこれほどバリエーションがあるとはビックリした。
  実はこれまで「佃煮」というものを食べたことなかった。福井さんに「ぜひ!」と勧められ、炊きあがったばかりの昆布の佃煮を味見させてもらった。昆布の香りの間に醤油の味が染みわたっている感じ。弾力のある食感、歯ごたえもいい。確かに白いご飯がほしくなる味だ。佃煮の種類は驚くほど豊富だから、和風の創作イタリアンなんていうのもいいかも。おっ!何かがひらめきそう!
どうです!ボクの身長と変わらない長さの立派な昆布でしょ。その年の気候や時期、産地によって素材の出来が微妙に異なるので、職人さんはそれを見極めた上で佃煮に仕上げるそう。
 
 
小豆島で炊いた
うまいでしょうが
 
内容量/価格 60g/347円
特徴 国産のショウガを、枕崎産のかつお節と一緒に甘辛く炊きあげた一品。味付けは小豆島醤油を主体に、ショウガの風味を存分にいかした仕上がり。温かいご飯はもちろん、冷や奴やサラダのトッピングにも。